前に、妊娠中の運動について書きました。
「中くらいの強さの運動を、週150分」
という、海外のガイドラインのお話です。
(→ 妊娠中の運動)
今日はその続きです。
2026年9月に、新しい研究のまとめが発表されました。
19の研究、6,000人あまりの妊婦さん
のデータをまとめたものです。
「運動すると、何が減るの?」
「どんなやり方だと、効果が出やすいの?」
このあたりが見えてきたので、
ご紹介しますね。
どんな研究?
妊婦さんを2つのグループに分けて比べています。
・指導を受けながら運動したグループ
・ふだん通りの健診を受けたグループ
ひとりで自己流に運動したのではなく、
専門の人がついて、一緒に運動した
というところがポイントです。
研究の確かさは「中くらい」と評価されています。
何が減ったのでしょう
運動したグループでは、
次のことが起こりにくかったと報告されています。
- 妊娠糖尿病:約4分の1少ない
- 妊娠高血圧:半分近く少ない
- 体重の増えすぎ:約4分の1少ない
- 赤ちゃんが大きくなりすぎること:約4割少ない
(※たくさんの方のデータをまとめた「起こりやすさ」の数字です。
運動すれば必ず防げる、という意味ではありません)
妊娠糖尿病も、妊娠高血圧も、
お母さんと赤ちゃん、両方に関わるものです。
それが運動で減る方向に動く、
というのは心強いですね。
効果が出やすかった4つの条件
ここが、今回いちばんお伝えしたいところです。
同じ「運動」でも、
やり方によって効果に差がありました。
① 早めに始めて、長く続ける
妊娠初期から始めた場合や、
20週以上続けた場合に、
効果が大きく出ていました。
とくに妊娠糖尿病では、
いつ始めたか、どれくらい続けたかで
はっきり差が出ています。
② 予定の8割以上、続けられた
決めた回数の8割以上をこなせた場合に、
効果が大きくなっていました。
「何をするか」と同じくらい、
「続けられるか」が大事ということですね。
③ 歩く運動と、筋トレを組み合わせる
歩く・泳ぐなどの運動だけ、より、
筋トレも組み合わせたほうが
効果が大きく出ていました。
これは、前回ご紹介した
ガイドラインの内容とも重なります。
④ 週150分以上
ここも、ガイドラインと同じ数字です。
たくさんやるほど、いいわけではありません
もうひとつ、ほっとする結果がありました。
体重の増えすぎについては、
運動の量がある程度に達すると、
それ以上増やしても効果は伸びなかったのです。
その量は、早歩きにすると
週150分ほどにあたります。
がんばって、もっともっと…
と増やす必要はないということです。
「適度な量を、続ける」
これがいちばん効果的、という結果でした。
「早く始める」と言われても…
妊娠初期は、つわりの時期でもありますよね。
動くどころではない、という方も
たくさんいらっしゃいます。
そういうときは、無理をしなくて大丈夫です。
体調が落ち着いてから、
できる範囲で始めてみてくださいね。
研究の結果は
「早いほど効果が出やすかった」
ということであって、
「遅れたら意味がない」ではありません。
始める前に
妊娠中の運動は、
妊娠経過が順調な方に向けたものです。
運動を控えたほうがいい状態や、
途中でやめたほうがいいサインは、
前回の記事にまとめています。
(→ 妊娠中の運動)
不安なことがある方は、
まず健診のときに聞いてみてくださいね。
最後に
今回の研究から見えてきたのは、
**早めに、適度な量を、
歩く運動と筋トレを組み合わせて、
続けること。**
そして、それを
ひとりではなく、誰かと一緒に
取り組んだ研究で、結果が出ていたことです。
続けるのは、ひとりだとなかなか大変ですよね。
cocotiでは、
- 今のお体と、妊娠の時期にあわせた運動を一緒に考えること
- ご自身の体の変化が分かるようにお伝えすること
- おうちでも続けられる形にして、お持ち帰りいただくこと
を大切にしています。
個別のconditioningも、グループのexerciseも行っていますので、
一緒に取り組みませんか?
この記事が、お役に立ちますように♡
参考にした論文
- Li L, He J, Wang C, et al. Effects of supervised exercise during pregnancy on gestational diabetes mellitus and other pregnancy outcomes: a systematic review and meta-analysis. British Journal of Sports Medicine. 2026. doi:10.1136/bjsports-2026-111586
※この記事は、一般的な情報をお伝えするものです。
妊娠経過は方によって違いますので、運動を始める前に
かかりつけの先生にご確認くださいね。
