産後の骨盤の痛みいつまで続くの?

産後、起き上がるとき。

寝返りをうつとき。

赤ちゃんを抱っこして立ち上がるとき。

おしりのあたりや、恥骨のあたりが痛む。

「そのうち治りますよ」と言われたけれど、
いつまで続くのか分からなくて不安。

そんなお声を、よくうかがいます。

今日は、この痛みについて
研究で分かっていることを整理してみますね。

まず、めずらしいことではありません
妊娠中に骨盤まわりの痛み(骨盤帯痛)を感じる方は、
調べ方によって幅がありますが、
妊婦さんのおよそ20%と報告されています。

腰痛も含めた「腰と骨盤まわりの痛み」でみると、
およそ半数の方が経験している、という報告もあります。

つまり、妊娠・出産にともなって
とてもよく起こることなんですね。

多くの方は、産後しばらくで落ち着いていきます
経過についても、データがあります。

出産後6週の時点で、約78%の方が自然に回復
ただし、約3分の1の方は産後3か月の時点でまだ症状がある
産後2年の時点でも症状が続いている方が、約8.5%
(※たくさんの方をまとめた数字です。個人差があります)

大多数の方は、時間とともに落ち着いていく。

でも「全員が自然に消える」わけでもない。

このあたりが、実際のところのようです。

長引きやすいのは、どんなときでしょう
2023年にまとめられた研究では、
産後まで痛みが続きやすい方の特徴として
こんな点が挙げられていました。

・妊娠中の痛みが強かった
・痛みの出る場所が多い、誘発テストで陽性が多い
・妊娠前から腰痛や骨盤まわりの痛みがあった
・妊娠中、痛みで日常生活が大きく制限されていた
・「動くと悪くなりそう」という不安が強い(恐怖回避といいます)

最後の項目、意外に思われるかもしれません。

でも、ここは大事なところなんです。

「痛いから動かない」が、かえって長引かせることがあります
痛いところは、動かしたくなくなりますよね。

とてもよく分かります。

ただ、まったく動かさないでいると
支える筋肉が働きにくくなって、
かえって不安定さが残ってしまう場合があります。

「安静にしていれば治る」とも言い切れませんし、
「とにかく動けば治る」とも言えません。

痛みの出ない範囲を見つけて、
そこから少しずつ広げていく。

この進め方が現実的だと感じています。

研究では、何がよいとされているのでしょう
2025年に発表された、産後の腰と骨盤の痛みについての研究のまとめ
(15か国・37研究・3,769人分をまとめたもの)では、

体幹(おなかや背中まわり)の筋力トレーニングを含む運動が、
痛みの強さと、生活のしづらさの両方をやわらげた、
と報告されています。

また、妊娠中の骨盤帯痛について2026年にまとめられた研究では、
運動によって痛みと動きやすさの両方が改善しており、

とくに 指導を受けながら行う、おなかと骨盤まわりの運動
(週3回・1回30〜60分・6〜10週間ほど)で
効果が大きい傾向がみられた、とされています。

※ただしこの「週3回・30〜60分」の部分は、
まだデータが少なく、これから確かめていく段階のものです。
「これをやれば必ず」というものではありません。

骨盤ベルトは、どう使うといいの?
よくいただくご質問です。

研究の結果は、実はまちまちです。

つけると痛みが軽くなったという報告もあれば、
運動や説明を受けた方と比べて差がなかった、という報告もあります。

なので、cocotiでは
「ベルトだけに頼る」のではなく
痛みが強い時期をらくに過ごすための、助けの一つ
として使っていただくことが多いです。

らくに動ける時期のあいだに、
支える力を戻していく。

この順番で考えていただけたらと思います。

こんなときは、早めに相談を
・痛みで、夜まったく眠れない
・足のしびれや、力が入らない感じがある
・発熱をともなう
・数か月たっても、まったく変わる気配がない

こうしたときは、まず産婦人科や整形外科の先生にご相談ください。

最後に
産後の骨盤の痛みは、
「よくあること」ではありますが、
「がまんし続けるもの」ではありません。

そして、痛みの出方には
その方なりの理由(体の使い方のくせ、支える力の戻り方)があります。

cocotiでは、

今の痛みが、どこから来ているのかをお伝えすること
痛みが出にくい体の使い方を、一緒に見つけること
ご自身でできるエクササイズをお持ち帰りいただくこと
この3つを大切にしています。

個別のconditioningも、グループのexerciseも行っていますので、
気になる方はのぞいてみてくださいね^ ^

この記事が、どなたかの安心につながりますように♡

参考にした研究
Burani E, et al. Predictive Factors for Pregnancy-Related Persistent Pelvic Girdle Pain (PPGP): A Systematic Review. Medicina. 2023;59(12):2123.
Impact of exercise on musculoskeletal pain and disability in the postpartum period: a systematic review and meta-analysis. British Journal of Sports Medicine. 2025.
Exploring exercise prescription parameters for pregnancy-related pelvic girdle pain: a systematic review and meta-analysis. The Journal of Pain. 2026.
Bertuit J, et al. Pregnancy and pelvic girdle pain: Analysis of pelvic belt on pain. Journal of Clinical Nursing. 2018.
※この記事は、一般的な情報をお伝えするものです。
痛みの原因は方によって違いますので、気になる症状は
かかりつけの医療機関にご相談ください。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です